東京での研修を通じて見えた“伝え方の本質”
先日、東京駅近くの企業さまでリーダー研修を担当しました。
今回のテーマは 「部下が動きたくなる伝え方」。
ワーク・ロープレ・ディスカッションを通じて痛感したのは、
やはり “Whyを伝えられるリーダーは、部下の行動の質が圧倒的に高い” ということです。
今日のブログでは、研修中に参加者のみなさんと深掘りした内容を
初めて読む方にも分かりやすくまとめてお伝えします。
■なぜ、Why(目的)を伝えるだけで部下の動きが変わるのか?
多くの上司は無意識に「What(何を)」と「How(どうやって)」から指示を出します。
- これやっておいて
- 至急対応して
- とりあえず明日までに準備して
しかし、この伝え方では部下に“行動の目的”が届きません。
目的を共有されていない部下は、
「何のためにやるのか?」が分からないまま動くことになります。
すると――
- モチベーションが上がりにくい
- 判断基準が曖昧になる
- 行動が表面的になる
- ミスが起きやすくなる
- 上司に依存しやすくなる
これは、多くの企業が抱えている“上司・部下のすれ違い”の本質です。
■Whyが伝わると起きる“7つの変化”
今回の研修では、参加者のみなさんと一緒に
「Whyが伝わると職場で何が起きるのか?」
をブレイクアウトで深掘りしました。
結果は驚くほど共通していました。
Whyを伝えると起きる7つの変化
- 部下の納得度が上がる
- 行動の質が高まる
- 優先順位の判断がしやすくなる
- 仕事を“自分ごと化”してくれる
- ミスが減る
- 主体性が育つ
- 結果的に上司の負担が減る
特に「自分ごと化」は多くのリーダーが見落としがちなポイントです。
人は “自分も理解し、納得している仕事” に対しては
自然と責任感が生まれ、行動スピードと質が上がります。
ただ指示を受けて動くときとは、まったく違う世界です。
■あなたは普段、Whyを伝えていますか?
研修ではワーク後に、次の質問を投げかけました。
- 「急ぎでこれだけやっといて」になっていないか?
- 「とりあえずやって」が口ぐせになっていないか?
- 指示の目的を10秒で説明できる準備があるか?
- 部下が質問しやすい“雰囲気”を作れているか?
- WhatやHowだけで終わっていないか?
参加者のみなさんも苦笑しながら振り返っていました。
「時間がないからついWhyを後回しにしてしまう」
「目的を言わなくても察してほしいと思ってしまう」
現場では誰もがつい陥ってしまう落とし穴です。
■ジョブズのスピーチもWhyが先だった
「Whyから始める」は、ビジネスの世界では有名な“ゴールデンサークル”の考え方。
その代表例が、スティーブ・ジョブズのiPod発表スピーチです。
普通の企業が
「こんな機能があります」「容量は●GBです」と話すところを、
ジョブズはこう語りました。
- Why(なぜ作るのか)
Appleは、テクノロジーで人の生活をより良くしたい。 - How(どうやって実現するのか)
美しく、シンプルで、直感的に使える製品だけを作る。 - What(その結果できた製品)
iPod。「1,000曲をポケットに。」
だからこそ、世界中の人が心を動かされました。
リーダーの伝え方も、まったく同じです。
「これやっといて」ではなく、
“なぜ、それをやる必要があるのか” が伝わるかどうか。
ここが、部下の行動を大きく左右します。
■まずは“10秒でWhyを伝える準備”から始めよう
今日の研修の最後にもお伝えしたのですが、
Whyを伝えることは、決して難しいスキルではありません。
始めるべきは、たったひとつ。
▶ 10秒で目的を説明できる準備をしておくこと
目的を言語化するだけで、
- 部下の理解が深まり
- 行動が丁寧になり
- 判断が速くなり
- 上司の手間が減り
職場の空気が驚くほど変わります。
■行動が変わるリーダー研修を届けています
私は、
「行動なくして成長なし」 を信念に、
企業さま向けに“超アウトプット型”の研修を提供しています。
- ロープレ中心
- ディスカッション中心
- その場で言語化
- 行動計画までセット
- 毎回、前回アクションの振り返りからスタート
「知識を学ぶだけ」で終わらせず、
“行動が変わるまで伴走する”研修を大切にしています。
もしあなたの会社でも、
- 部下がなかなか動いてくれない
- 指示待ち文化を変えたい
- リーダーに伝え方を身につけさせたい
- 組織の主体性を育てたい
というお悩みがあれば、ぜひ一度ご相談ください!



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